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在宅ワークやリモートデスクトップ接続、自宅サーバーの運用など、固定IPアドレスが必要になる場面は意外と多いものです。ドコモ光では一部のプロバイダで固定IPサービスを利用できますが、対応状況や料金はプロバイダによって異なります。
この記事では、ドコモ光で固定IPアドレスを利用する方法や対応プロバイダ、料金体系について詳しく解説します。自分の利用目的に固定IPが本当に必要なのか判断できるよう、動的IPとの違いやメリット・デメリットもわかりやすく紹介していきます。
ドコモ光で固定IPアドレスは使える?
ドコモ光で固定IPアドレスを利用したいと考えている方にとって、まず知っておきたいのは「そもそもドコモ光で固定IPは使えるのか」という点です。結論から言えば、ドコモ光では一部のプロバイダで固定IPサービスを提供しています。ただし、すべてのプロバイダが対応しているわけではないため、契約前に確認が必要です。
ドコモ光では一部プロバイダで固定IPサービスを利用可能
ドコモ光は光コラボレーション事業者として、NTTのフレッツ光回線を利用したインターネット接続サービスを提供しています。プロバイダはドコモ光の契約とセットになっているタイプA・タイプBと、別途プロバイダ契約が必要な単独タイプがあります。
固定IPアドレスのサービスを提供しているのは、主に以下のようなプロバイダです:
- GMOとくとくBB(固定IPオプション提供)
- OCN(追加オプションで提供)
- ASAHIネット(固定IPサービス対応)
- @TCOM(法人向けプランで提供)



固定IPと動的IPの違いとは
インターネット接続には「固定IP」と「動的IP」の2種類があり、それぞれ特徴が異なります。
固定IPアドレスは、契約者に常に同じIPアドレスが割り当てられるサービスです。一度割り当てられたIPアドレスは変わらないため、外部から自宅のサーバーやネットワーク機器にアクセスする際に便利です。
一方、動的IPアドレスは、インターネット接続のたびにIPアドレスが変わる仕組みです。一般的な家庭向けインターネット契約では動的IPが使用されており、通常のWebサイト閲覧や動画視聴には何の問題もありません。
| 項目 | 固定IP | 動的IP |
|---|---|---|
| IPアドレス | 常に同じ | 接続ごとに変わる |
| 月額料金 | 追加料金が発生 | 基本料金のみ |
| 外部アクセス | 可能 | 制限あり |
| セキュリティ設定 | IP制限可能 | IP制限不可 |
固定IPアドレスが必要な人・不要な人
固定IPアドレスは誰にでも必要というわけではありません。自分の利用目的に応じて判断することが大切です。
固定IPアドレスが必要な人:
- 会社のVPNに接続する必要がある方:企業のセキュリティポリシーで固定IPからの接続のみを許可している場合
- 自宅サーバーを運用したい方:Webサーバーやファイルサーバーを外部からアクセスできるようにしたい場合
- リモートデスクトップを利用する方:自宅のPCに外出先からアクセスしたい場合
- ネットワークカメラを設置している方:外出先から監視カメラの映像を確認したい場合
- 特定のオンラインゲームやサービスを利用する方:IP制限がかかっているサービスを使う場合



固定IPアドレスが不要な人:
- Webサイト閲覧や動画視聴が中心の方
- オンラインショッピングやSNSを楽しむ方
- 一般的なオンラインゲームをプレイする方
- メールやビデオ通話を利用する方
固定IPアドレスを利用するメリットとデメリット
固定IPアドレスには明確なメリットがある一方で、デメリットや注意点も存在します。契約前にしっかりと理解しておきましょう。
固定IPアドレスの主なメリット
固定IPアドレスを利用することで得られる主なメリットは以下の通りです。
1. 外部から自宅のネットワークにアクセスできる
固定IPアドレスがあれば、外出先から自宅のサーバーやネットワーク機器に安定してアクセスできます。IPアドレスが変わらないため、アクセス先を常に特定できるのが大きな利点です。
2. セキュリティ対策が強化できる
企業の業務システムでは、特定のIPアドレスからのアクセスのみを許可する「IP制限」を設定していることがあります。固定IPがあれば、このようなセキュリティの高いシステムにも接続可能です。
3. 安定したリモート環境を構築できる
在宅ワークでVPN接続や社内システムへのアクセスが必要な場合、固定IPによって安定した接続環境を維持できます。接続トラブルも減少し、業務の効率が向上します。
4. サーバー運用が可能になる
自宅でWebサイトやファイル共有サーバーを運用したい場合、固定IPアドレスは必須です。DNSの設定も容易になり、独自ドメインとの紐付けもスムーズに行えます。



固定IPアドレスのデメリットと注意点
メリットが多い固定IPアドレスですが、いくつかのデメリットや注意すべき点もあります。
1. 月額料金が追加で発生する
固定IPサービスはオプション料金として月額1,000円~3,000円程度の追加費用が必要です。プロバイダによっては初期費用も別途発生する場合があります。
2. セキュリティリスクが高まる可能性がある
IPアドレスが固定されるということは、攻撃者にとっても標的を特定しやすくなることを意味します。ファイアウォールの設定やセキュリティソフトの導入など、適切なセキュリティ対策が必須です。
3. プロバイダの選択肢が限られる
ドコモ光で固定IPサービスを提供しているプロバイダは限られています。料金やサービス内容を比較検討したくても、選択肢が少ないのが現状です。
4. 設定に技術的な知識が必要な場合がある
固定IPを実際に利用するには、ルーターの設定やポート開放など、ある程度のネットワーク知識が求められることがあります。初心者の方は、サポートが充実しているプロバイダを選ぶと安心です。
ドコモ光で固定IPが使えるおすすめプロバイダ3選
ドコモ光で固定IPアドレスを利用したい場合、対応しているプロバイダの中から自分に合ったサービスを選ぶことが重要です。ここでは、固定IPサービスを提供している代表的なプロバイダ3社を紹介します。






GMOとくとくBB:バランスの取れた料金とサポート
GMOとくとくBBは、ドコモ光のタイプAプロバイダとして人気があり、固定IPオプションも提供しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 月額料金 | 基本料金 + 固定IPオプション 1,210円(税込) |
| 初期費用 | 3,300円(税込) |
| 契約期間 | 最低利用期間1年 |
| IPアドレス数 | 1個 |
ドコモ光の基本料金(戸建て:5,720円、マンション:4,400円)に固定IPオプション料金が加算されます。GMOとくとくBBは通信速度の評判も良く、v6プラス対応で快適なインターネット環境を実現できます。
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OCN:老舗プロバイダの安定したサービス
OCNは、NTTコミュニケーションズが運営する国内最大級のプロバイダです。固定IPサービスも長年提供しており、信頼性の高さが魅力です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 月額料金 | 基本料金 + 固定IPオプション 1,320円(税込) |
| 初期費用 | 3,300円(税込) |
| 契約期間 | 2年定期契約 |
| IPアドレス数 | 1個(複数IPも選択可能) |
OCNは法人向けプランも充実しており、個人事業主や小規模オフィスでの利用にも適しています。サポートセンターの対応時間も長く、平日10時~19時まで電話サポートを受けられます。
ASAHIネット:コストパフォーマンス重視の方向け
ASAHIネットは、比較的リーズナブルな料金で固定IPサービスを提供しているプロバイダです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 月額料金 | 基本料金 + 固定IPオプション 880円(税込) |
| 初期費用 | 2,200円(税込) |
| 契約期間 | なし(解約金なし) |
| IPアドレス数 | 1個 |
ASAHIネットの最大の魅力は月額880円という低価格な固定IPオプション料金です。契約期間の縛りがなく、解約金も発生しないため、まずは試してみたいという方にも適しています。



ドコモ光で固定IPを利用する際の申し込み手順
固定IPサービスを利用するには、適切な手順で申し込みを行う必要があります。契約のタイミングによって手続き方法が異なるため、それぞれのケースについて詳しく解説します。
契約時に固定IPオプションを申し込む場合
これからドコモ光を新規契約する方は、申し込み時に固定IPオプションを同時に契約するのがスムーズです。
申し込みの流れ:
- 固定IP対応プロバイダを選択する
GMOとくとくBB、OCN、ASAHIネットなど、固定IPサービスを提供しているプロバイダを選びます。 - ドコモ光の申し込みを行う
ドコモショップ、ドコモ公式サイト、または各プロバイダの公式サイトから申し込みます。代理店経由の場合はキャッシュバック特典などお得なキャンペーンを利用できることもあります。 - 固定IPオプションの追加を申請する
申し込み時に「固定IPオプションを希望する」旨を伝えます。オンライン申し込みの場合は、オプション選択画面で固定IPにチェックを入れます。 - 工事日程を調整する
開通工事の日程を決定します。工事には立ち会いが必要な場合が多いため、予定を確保しておきましょう。 - 開通後、固定IPの設定を行う
工事完了後、プロバイダから提供される固定IPアドレスの情報をもとに、ルーターやPCの設定を行います。



既にドコモ光を契約している場合の変更方法
すでにドコモ光を利用中の方が固定IPを追加する場合、現在契約しているプロバイダが固定IPサービスを提供しているかどうかで手続きが異なります。
現在のプロバイダが固定IP対応の場合:
- プロバイダに問い合わせる
契約中のプロバイダのサポートセンターに連絡し、固定IPオプションを追加したい旨を伝えます。 - オプション申し込み手続きを行う
Web上のマイページまたは電話で手続きを進めます。本人確認のため、契約者情報が必要です。 - 固定IPアドレスの割り当てを受ける
申し込みから数日~1週間程度で固定IPアドレスが割り当てられ、設定情報が届きます。 - ルーターの設定を変更する
提供された情報をもとに、ルーターの設定を変更します。
現在のプロバイダが固定IP非対応の場合:
- ドコモ光のプロバイダ変更を申し込む
ドコモインフォメーションセンター(0120-800-000)またはドコモショップでプロバイダ変更を申請します。 - 変更手数料を支払う
プロバイダ変更には事務手数料3,300円(税込)が発生します。 - 新プロバイダで固定IPオプションを契約する
変更先のプロバイダで固定IPオプションの申し込みを行います。 - 切り替え完了後、設定を行う
プロバイダ変更は通常2週間~1ヶ月程度かかります。切り替え完了後、固定IPの設定を行います。


固定IPアドレスの設定方法と接続確認
固定IPアドレスを契約したら、実際に利用するための設定が必要です。ここでは基本的な設定手順と、正しく機能しているかを確認する方法を解説します。
固定IPアドレスの基本的な設定手順
プロバイダから固定IPアドレスの情報が届いたら、ルーターまたはPCで設定を行います。一般的には、ルーター側で設定する方法が推奨されます。
ルーターでの設定手順(一般例):
- ルーターの管理画面にアクセスする
ブラウザを開き、ルーターのIPアドレス(通常は192.168.1.1や192.168.0.1)を入力します。 - ログインする
ユーザー名とパスワードを入力してログインします。初期設定の場合、ルーター本体に記載されている情報を使用します。 - インターネット接続設定を開く
「インターネット設定」や「WAN設定」といった項目を探します。 - 固定IPの情報を入力する
プロバイダから提供された以下の情報を入力します:- 固定IPアドレス
- サブネットマスク
- デフォルトゲートウェイ
- DNSサーバーアドレス(プライマリ・セカンダリ)
- 設定を保存して再起動する
設定を保存し、ルーターを再起動します。






正しく設定されているか確認する方法
設定が完了したら、固定IPアドレスが正しく割り当てられているか確認しましょう。
確認方法1:IPアドレス確認サイトを使用する
インターネットに接続した状態で、IPアドレス確認サイト(例:「確認くん」や「CMAN」など)にアクセスします。表示されたIPアドレスが、プロバイダから提供された固定IPと一致していれば成功です。
確認方法2:コマンドプロンプトで確認する(Windows)
- 「スタートメニュー」から「コマンドプロンプト」を開く
- 「ipconfig」と入力してEnterキーを押す
- 表示される「IPv4アドレス」を確認する
確認方法3:ネットワーク設定から確認する(Mac)
- 「システム環境設定」→「ネットワーク」を開く
- 接続中のネットワークを選択
- 「詳細」をクリックして「TCP/IP」タブでIPアドレスを確認
固定IPアドレスを公開する際は、ファイアウォールの設定やセキュリティソフトの導入など、適切なセキュリティ対策を必ず行いましょう。不正アクセスのリスクが高まるため、十分な注意が必要です。
ドコモ光の固定IP利用時の料金と契約内容
固定IPサービスを利用する上で、料金体系や契約条件をしっかり理解しておくことが重要です。思わぬ追加費用が発生しないよう、事前に確認しておきましょう。
固定IPオプションの料金体系
固定IPサービスの料金は、ドコモ光の基本料金に加えて、プロバイダごとのオプション料金が発生します。
月額料金の内訳(戸建てタイプの例):
| 項目 | 料金(税込) |
|---|---|
| ドコモ光基本料金(戸建て・タイプA) | 5,720円 |
| 固定IPオプション(GMOとくとくBB) | 1,210円 |
| 合計月額料金 | 6,930円 |
マンションタイプの場合:
| 項目 | 料金(税込) |
|---|---|
| ドコモ光基本料金(マンション・タイプA) | 4,400円 |
| 固定IPオプション(GMOとくとくBB) | 1,210円 |
| 合計月額料金 | 5,610円 |
プロバイダ別の固定IPオプション料金比較:
| プロバイダ | 月額料金(税込) | 初期費用(税込) |
|---|---|---|
| GMOとくとくBB | 1,210円 | 3,300円 |
| OCN | 1,320円 | 3,300円 |
| ASAHIネット | 880円 | 2,200円 |



契約時に確認すべきポイント
固定IPサービスを契約する際は、以下のポイントを必ず確認しておきましょう。
1. 最低利用期間と解約金
- GMOとくとくBB:最低利用期間1年、途中解約時は残月分の料金が発生
- OCN:2年定期契約、更新月以外の解約で違約金5,000円
- ASAHIネット:最低利用期間なし、いつでも解約可能
2. IPv4とIPv6の対応状況
固定IPサービスで提供されるのはIPv4アドレスが一般的です。IPv6での固定IPを希望する場合は、対応しているプロバイダが限られるため、事前に確認してください。
3. IPアドレスの数
基本プランでは1つのIPアドレスが提供されますが、複数のサーバーを運用したい場合は追加のIPアドレスが必要になることがあります。追加料金で複数IPを利用できるプロバイダもあるため、必要に応じて検討しましょう。
4. サポート体制
設定に不安がある方は、サポート体制が充実しているプロバイダを選ぶことをおすすめします。
- 電話サポートの対応時間
- 遠隔サポートの有無
- 設定マニュアルの充実度
- 訪問サポートオプションの有無
5. プロバイダ変更時の注意点
ドコモ光でプロバイダを変更する場合、事務手数料3,300円に加えて、変更前のプロバイダで解約金が発生する可能性があります。また、固定IPアドレスも変わるため、外部からアクセスするシステムの設定変更が必要です。


まとめ
ドコモ光では、GMOとくとくBB、OCN、ASAHIネットなどのプロバイダで固定IPアドレスサービスを利用できます。在宅ワークでのVPN接続や自宅サーバーの運用など、特定の用途で固定IPが必要な場合に便利なオプションです。
固定IPアドレスを利用するには、月額880円~1,320円程度のオプション料金が追加で発生します。料金だけでなく、サポート体制や最低利用期間なども比較して、自分に合ったプロバイダを選びましょう。






ドコモ光で固定IPアドレスの利用を検討している方は、まず現在契約中または契約予定のプロバイダが固定IPサービスを提供しているか確認しましょう。必要に応じてプロバイダ変更も視野に入れながら、最適な環境を整えてください。











