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「ドコモ光のMTUは1454」。検索すると、この数字が横並びで出てきます。ただ、その値はPPPoE接続が主流だった頃のものです。
いまのドコモ光の上限は1460。そして正しい数字を知ったうえで、手を動かす必要がある人はごく一部です。
ドコモ光のMTU最適値は1460|「1454」はPPPoE時代の数字です


ドコモ光のMTU最適値は1460です。いまのドコモ光はIPv6 IPoE接続が主流で、IPv4通信の上限がこの値になります。
よく見かける1454は、PPPoE接続のときの値です。ドコモ光が始まった頃は、こちらが標準でした。
| 通信の種類 | MTU |
|---|---|
| IPoE接続でのIPv4通信 | 1460 |
| PPPoE接続 | 1454 |
| IPv6通信そのもの | 1500 |
1454と1500は、NTT東日本が公開している技術資料『IP通信網サービスのインタフェース 第三分冊』に記載された値です。フレッツ光ネクストのIPv4通信は1454、IPv6(IPoE)通信は1500と明記されています。
では1460はどこから出てくるのか。いまのドコモ光は、IPv4のデータをIPv6で包んで運んでいます。
包むぶんだけ、中身に使える容量が減ります。差し引かれるのはIPv6ヘッダーの40バイトです。
1500から40を引いて1460。これがドコモ光のIPv4通信の上限です。






IPoEかPPPoEかは、契約しているプロバイダで決まります
ドコモ光の主要プロバイダは、いずれもIPv4 over IPv6方式を採用しています。方式の呼び名は違っても、上限が1460になる点は共通です。
| プロバイダ | 接続方式 |
|---|---|
| GMOとくとくBB | v6プラス |
| OCNインターネット | OCNバーチャルコネクト |
| @nifty | v6プラス |
| BIGLOBE | IPv6オプション |
たとえばGMOとくとくBBはv6プラスです。ゲーム系の記事で見かける「v6プラスは1460」という説明は、そのままドコモ光にも当てはまります。
つまり、「v6プラス1460/ドコモ光1454」と並べて書かれた一覧表は矛盾しています。ドコモ光のIPoE接続は、v6プラスそのものだからです。
自分の接続がIPoEになっているかどうかは、こちらで確認できます。


自分のMTU値を確認する3つの方法|スマホでは変更できません


いちばん確実なのは、パソコンのpingコマンドで実際に測る方法です。ブラウザで開くだけの確認サイトもありますが、スマホ自体のMTUは変更できません。
pingコマンドで測る方法が最も正確です
パケットの分割を禁止したまま送信し、通る最大サイズを探る方法です。Windowsなら追加のソフトは要りません。
- タスクバーの検索欄に「cmd」と入力し、コマンドプロンプトを開く
- 次のコマンドを入力してEnter
ping -f -l 1432 8.8.8.8 - 「パケットの断片化が必要ですが、DF が設定されています」と出たら、数字を10ずつ下げて再実行
- 応答が返ってきた最大の数字を控える
- その数字に28を足した値が、回線の上限
28を足すのは、ping自体がIPヘッダーとICMPヘッダーで28バイト使っているためです。
1432で応答が返れば、上限は1460。ドコモ光の標準的な結果です。






確認サイトが勧める「1500に上げる」には従わないでください


ブラウザで開くだけの確認サイトもあります。代表的なのがspeedguide.netのTCP/IP Analyzerです。
ドコモ光のIPoE接続で開くと、MTU = 1460と表示されます。すぐ下のMSS = 1420も、1460から40を引いた値です。
ここまでは正しい表示です。問題は、その直後に出る赤い英文にあります。
「MTUを1500に上げることを検討してください」と表示されます。
この助言に従ってはいけません。海外の一般的な回線を想定した自動判定で、IPv4をIPv6で包む日本のIPoE接続を前提にしていないためです。
表示された1460が、その回線の上限です。上げる余地は残っていません。






「MTUは1500にすると速くなる」という案内がネット上に多い理由の一つが、この一文です。表示を素直に受け取った結果が、そのまま広まっています。
スマホのMTUは調べられても変更できません
iPhoneにもAndroidにも、利用者がMTUを変更する設定項目はありません。「スマホのMTUを最適化する」手順は存在しないのです。
ただ、スマホで確認サイトを開くこと自体には意味があります。表示された値が、その回線のIPv4通信の上限だからです。
スマホで1460と出たら、ゲーム機に入れる値も1460です。






機器別の設定方法|変える価値があるのはSwitchだけです


MTUを手で変える価値があるのは、Nintendo SwitchとSwitch 2だけです。初期値が1400と、回線の上限より低く設定されているためです。
PS5もパソコンも、初期値は1500か「自動」です。ドコモ光ではルーターが送信サイズを自動調整するため、手で変えても体感はほぼ変わりません。
| 機器 | 初期値 | 変える価値 |
|---|---|---|
| Switch・Switch 2 | 1400 | あり |
| PS5・PS4 | 自動 | 小さい |
| Windows | 1500 | 小さい |
| スマホ | 変更不可 | なし |
変更する前に、いまの数値を必ず控えておいてください。
Nintendo Switch・Switch 2は1460に変更します


初期値の1400は、世界中のどんな回線でもつながるよう低めに設定された値です。ドコモ光では余裕を残しすぎています。
- ホーム画面から「設定」を開く
- 「インターネット」→「インターネット設定」
- 接続中のネットワークを選ぶ
- 「設定の変更」を選ぶ
- 「MTU」に1460を入力する
- 「保存する」を選んで完了
ここで注意したいのが、よく見かける「1500にすると速くなる」という案内です。確認サイトの判定結果にも、同じ助言が英文で表示されます。
ドコモ光のIPv4通信は1460が上限のため、1500では大きすぎます。超えたぶんはルーター側で分割され、かえって手間が増えます。
Switchを1500にするのは、ドコモ光では上げすぎです。






PS5・PS4は「自動」のままで構いません
PS5の初期設定は「自動」です。回線に合わせて調整されるため、不具合が出ていないなら触る必要はありません。
それでも手動で確かめたい場合は、次の手順で開けます。
- 「設定」→「ネットワーク」
- 「設定」→「インターネット接続を設定する」
- 登録済みのネットワークを選び「詳細設定」へ
- 「MTU設定」を手動にして1460を入力
- 「インターネット接続を診断する」で確認
Windows 11はコマンドで確認・変更します


まず現在の値を確認します。コマンドプロンプトで次を実行してください。
netsh interface ipv4 show interface
イーサネットまたはWi-Fiの行を探し、左端のIdxという数字を控えます。変更にはこの番号を使います。
次に、コマンドプロンプトを管理者として実行し直してから、値を書き換えます。
netsh interface ipv4 set interface 9 mtu=1460
「9」の部分が、先ほど控えたIdxです。「OK」と表示されれば完了します。
Windows 10は2025年10月14日でサポートが終了しています。
MTUを変えても速くならない原因は3つに絞れます


最適値に変えても変化がないなら、原因は3つのどれかです。ルーターの性能、接続方式、プロバイダの設備。
MTU設定は、タイヤの空気圧の調整に近いものです。エンジンが不調なら、空気圧をいくら整えても速くはなりません。






時間帯によって遅くなるのか、いつも遅いのかで原因は変わります。切り分けの順序はこちらでまとめています。


①ルーターが古いと設定では追いつきません
5年以上前のルーターは、IPoE接続に対応していないことがあります。対応していなければ、そもそも1460の環境になりません。
買い替える前に、いま使っているプロバイダのレンタルを確認してみてください。無料で借りられる場合があります。
たとえばGMOとくとくBBのWi-Fiルーター無料レンタルは、公式のよくある質問でプロバイダ変更で選んだ場合も対象と明記されています。
ひとつだけ正直に書いておきます。キャッシュバック特典のほうは、プロバイダだけの変更では受け取れません。
対象は新規・転用・事業者変更の申し込みに限られます。ルーターのレンタルとは条件が別だと考えてください。
無料レンタルの申し込み方法や対象機種は、こちらで整理しています。


②接続方式がPPPoEのままだと夜に遅くなります
PPPoE接続は、混雑する時間帯に速度が落ちやすい仕組みです。夜だけ遅いなら、ここを疑ってください。
この場合、MTUをどう調整しても解決しません。通り道そのものが混んでいるからです。
IPoE接続に切り替えると、混雑する区間を通らずに済みます。
③プロバイダの設備差は自分では変えられません
ルーターもIPoEも問題ないのに遅い場合、残るのはプロバイダ側の設備です。設備投資の量は会社ごとに差があります。






ドコモ光のプロバイダ21社の比較は、こちらでまとめています。


ドコモ光のMTUに関するよくある質問
設定の途中でつまずきやすい点を、短く整理しておきます。
MTUを1500にすれば速くなりますか
速くなりません。ドコモ光のIPv4通信は1460が上限で、超えたぶんはルーター側で分割されます。
ドコモ光10ギガでもMTUは1460ですか
1460のままです。10ギガでもIPv4をIPv6で包む仕組みは同じで、引かれる40バイトも変わりません。
速度が上がってもパケット1個の大きさは変わらない、ということです。
Switchは1460と1500のどちらにすべきですか
ドコモ光では1460です。1500を勧める記事もありますが、それはIPv4通信が1500まで使える回線を前提にした案内です。
変更したら接続できなくなりました
設定前の値に戻してください。Switchは1400、PS5は「自動」、Windowsは1500が初期値です。
速度そのものを変えたいなら選択肢は2つです


MTUでもルーターでも変わらないなら、残るのは回線そのものです。ドコモ光のまま10ギガにするか、回線ごと見直すかの2つになります。
ドコモ光のまま10ギガにする
契約はそのままに、プランだけを1ギガから10ギガへ変更する方法です。乗り換えより手続きは軽く済みます。
ただし、ここにもMTUと同じ落とし穴があります。ルーターやLANケーブルが1Gbps対応のままだと、速度は変わりません。
設定だけ整えても機器が追いつかない、という構図がそのまま繰り返されます。10ギガを検討するなら、対応機器の確認まで含めて考えてください。
10ギガは提供エリアが限られます。まず住所の判定から始めます。
自分の住所が対象かどうかは、こちらで確認できます。


そもそも自分に10ギガが必要かどうかは、実測値をもとにこちらで判定できます。


申し込み窓口や回線そのものを見直す
これからドコモ光を申し込む方や、プロバイダを選び直す方は、窓口の条件を比べておくと後悔が減ります。
GMOとくとくBBはドコモ光の正規窓口のひとつで、v6プラスに標準対応しています。申し込みページに条件が明記され、あとから何度でも読み返せます。






ドコモ光以外も含めて比べたい方は、こちらで主要な乗り換え先を整理しています。


まとめ|ドコモ光のMTUは1460、ただし多くの人は変えなくていい


MTUは、正しい数字さえ分かれば迷わずに済む設定です。覚えておくことは、これだけになります。
【ドコモ光のMTUのポイント】
- 最適値は1460。1454はPPPoE時代の数字
- 確認はpingコマンドが最も正確。通った数字+28が上限
- スマホのMTUは調べられるが変更できない
- 変える価値があるのは初期値1400のSwitchだけ。1500は上げすぎ
- 変えても速くならないなら原因はルーター・接続方式・プロバイダ















