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「安い光回線には裏がある」。そう身構えて調べ始める方は多いはずです。
ただ、enひかりの場合は裏を探しても出てきません。代わりに出てくるのは、公式サイトに書いてあるのにほとんど読まれていない条件のほうです。
enひかりは株式会社縁人が運営する光コラボ|回線はフレッツ光そのもの


enひかりを提供しているのは、東京の株式会社縁人(えんじん)です。回線そのものはNTT東日本・西日本のフレッツ光を借りているため、設備も速度の上限も大手と同じになります。
この仕組みを光コラボレーションと呼びます。NTTから回線の卸を受け、各社が自社のサービスとして売る形態です。
ドコモ光もソフトバンク光も、同じ枠組みの中にあります。つまりenひかりだけが特殊な回線を使っているわけではありません。
使う設備はドコモ光と同じ。違うのは料金と契約条件だけです。
「聞いたことがない」の正体は、広告費をかけていないから
テレビCMも、家電量販店の店頭ブースも見かけません。数万円のキャッシュバック広告も打っていません。
知名度の低さは、そのまま広告費をかけていないことの裏返しです。怪しいのではなく、地味なだけと言えます。






料金が安い理由は、キャッシュバックをやめて月額を下げたこと
多くの光回線は、申込時に数万円を配る代わりに月額を高めに設定しています。enひかりはこの設計を採っていません。
キャッシュバックは一切ありません。その分、最初から月額が下がっています。
| 戸建て | マンション | |
|---|---|---|
| enひかり | 4,620円 | 3,520円 |
| ドコモ光(2年定期・タイプA) | 5,720円 | 4,400円 |
| 差額 | 1,100円 | 880円 |
月額の差は戸建てで1,100円。2年間なら26,400円になります。
料金表も提供エリアも、enひかりの公式サイトにそのまま掲載されています。会社概要や契約約款も同じページに揃っているので、実在を確かめたい方はそこが早道です。
ただし、この4,620円という数字には続きがあります。
最安プランは「enひかり」ではなく「enひかりLite」|IPv6込みで比べると逆転する


enひかりで一番安いのは、標準プランではなくenひかりLiteです。理由は単純で、標準プランの月額にIPv6接続が含まれていないからです。
標準プランの3,520円に、IPv6は含まれていません
夜でも速度が落ちにくいのは、IPv6 IPoEという新しい接続方式のおかげです。標準プランでは、これがv6プラスなど月198円のオプション扱いになっています。
一方のenひかりLiteは、公式が「IPv6プロバイダ込最安値」と明記しているとおり、最初から接続方式の料金が入っています。
同じ条件、つまりどちらもIPv6が使える状態にそろえて比べると、順位が入れ替わります。
| IPv6が使える状態の月額 | 戸建て | マンション |
|---|---|---|
| enひかりLite(IPv6込み) | 4,370円 | 3,270円 |
| enひかり+v6プラス198円 | 4,818円 | 3,718円 |
表の金額は、2026年7月時点の月額基本料です。ドコモ光は2年定期契約・タイプAの金額になります。
戸建てもマンションも、Liteのほうが月448円安く済みます。






Liteの「速度制限」は、混雑時のヘビーユーザーだけが対象
Liteに設定されているのは、混雑時に一部の回線だけ速度を抑える公平制御という仕組みです。全員が一律に遅くなるわけではありません。
公式は「98%以上の通信が制限を受けることなく利用できている」と説明しています。対象になるのは、混雑時間帯に大容量の通信を続けている回線です。
Liteには「v6スタンダード」(月630円)という別のオプションもあります。年末年始だけ混雑を避けたい、といった一時利用のための仕組みです。
ここを取り違えている解説をよく見かけます。v6スタンダードは、IPv6を使うための料金ではありません。
標準プランを選ぶべきなのは、固定IPと接続方式を指定したい人
Liteでは、固定IP・v6プラス・transix・Xpassのオプションが利用できません。接続方式は選べず、割り当てられたものを使う形になります。
在宅サーバーや業務利用で条件を指定したい方は、標準プランが前提になります。
| enひかりLite | enひかり(標準) | |
|---|---|---|
| マンション月額 | 3,270円(IPv6込み) | 3,520円+198円 |
| 混雑時の速度規制 | 対象になることがある | なし |
| 固定IP・接続方式 | 選べない | 選べる(固定IP770円) |
普通に使うならLite。指定したい条件があるなら標準プランです。
ひとつ注意点があります。Liteは従来のPPPoE接続が使えないため、v6プラス対応ルーターが必須です。
手持ちの機種が対応していないと、そもそもつながりません。対応機種の見分け方は、こちらでまとめています。


10Gbpsの「enひかりクロス」は、料金体系も必要な機器も別物です。10ギガを検討している方は、こちらが入り口になります。


工事費は最大16,500円。今は全パターン0円で、解約しても残債は出ません


新規の工事費は最大16,500円ですが、2026年7月現在は3パターンすべてが0円になるキャンペーン中です。しかも分割で相殺する形ではありません。
| 工事の内容 | 通常 | 現在 |
|---|---|---|
| 訪問あり・屋内配線の新設あり | 16,500円 | 0円 |
| 訪問あり・屋内配線の新設なし | 8,360円 | 0円 |
| 無派遣(訪問なし) | 2,200円 | 0円 |
他社でよく見る「実質0円」は、工事費を分割で請求しながら、同額を毎月割り引いていく方式です。途中で解約すると、残った分が一括請求されます。
enひかりは最初から請求そのものがありません。翌月に解約しても、工事費の残債はゼロです。
初期費用は「新規3,300円/転用・事業者変更2,200円」だけ
フレッツ光を使っていない状態からの申し込みは、新規契約事務手数料が3,300円です。
フレッツ光からの転用、他社の光コラボからの事業者変更なら2,200円になります。工事費が0円の今、初期費用はここだけです。
土日祝に工事を入れると、加算工事費3,300円が別にかかります。
もうひとつ、転用の方だけに関わる落とし穴があります。今のフレッツ光の工事費を分割払い中なら、その残額が転用時に一括請求されます。
この工事費無料キャンペーンには終了日が設定されていません。裏を返せば、いつ終わっても不思議ではないということです。
申し込む前に、enひかりの公式ページで今の工事費を確認しておくと確実です。金額はキャンペーンの案内欄にそのまま出ています。
「勝手に割り」は勝手には割り引かれません|申請して月110円


ahamo・povo・UQ mobileを使っていると、enひかりの月額が110円引きになります。ただし申請しないと1円も割り引かれません。
名前に反して、カスタマーセンターへの申請が必要です。割引が始まるのは、申請した月の翌月分からになります。
対象のスマホを契約していても、申請しなければ適用されません。






申し込みの確認電話で、対象のスマホを使っていると必ず伝えてください。あとから気づいても、さかのぼって割引されることはありません。
同居家族のahamo・povo・UQでも対象になります
対象になるのは契約者本人だけではありません。同居している家族の名義でahamo・povo・UQ mobileを契約していれば、それで条件を満たします。
ただし、対象の回線を2つ以上持っていても割引額は変わりません。何回線あっても月110円です。
| 割引適用後の月額 | 戸建て | マンション |
|---|---|---|
| enひかりLite | 4,260円 | 3,160円 |
| enひかり | 4,510円 | 3,410円 |
ahamoでドコモ光を使っている人ほど、乗り換えの効果が大きい
ahamoは、ドコモ光セット割の対象外です。ドコモ光を使い続けても、スマホ側の割引は0円のままになります。
ところがenひかりでは、そのahamoが割引の対象になります。セット割で不利だった条件が、そのまま有利に反転する形です。
ahamoとドコモ光の関係を確かめてから判断したい方は、こちらで整理しています。


電気をまとめる「enひかり電気」も用意されています。基本料金390円に、エリアごとの電力量単価を足す仕組みです。
単価や申し込みの条件は、こちらでくわしく確認できます。


実測はドコモ光より速い|「遅い」の正体はPPPoE接続


みんなのネット回線速度に投稿された実測の平均は、下り543.47Mbpsでした(2026年7月23日時点)。同じ時点のドコモ光は528.98Mbpsなので、enひかりのほうが速いという結果です。
それでも「enひかりは遅い」という声は残っています。同じサイトの数字を接続方式で分けると、理由がはっきり出ます。
| 接続方式 | 平均下り速度 | 測定件数 |
|---|---|---|
| IPoE(v6プラス等) | 574.67Mbps | 3,297件 |
| PPPoE(従来方式) | 162.33Mbps | 87件 |
その差はおよそ3.5倍。同じ回線でも、つなぎ方だけでここまで開きます。
速いか遅いかを分けているのは、回線ではなく接続方式です。






遅い原因の切り分けと、時間帯ごとの速度はこちらにまとめています。


解約は違約金0円。ただし「20日締め・日割りなし」で1ヶ月分ずれます


解約金・違約金は0円です。ただし「いつ言っても、すぐやめられる」わけではありません。
月末で解約するには、その月の20日までにカスタマーセンターへ申し出る必要があります。21日以降だと、解約は翌月末になります。
さらに、利用開始月と解約月は日割りになりません。どちらも1ヶ月分が満額で請求されます。
1日ずれるだけで、マンションなら3,520円が余分にかかります。
乗り換え先を決めたら、まずenひかりの解約日から逆算してください。新居の開通日に合わせて動くと、締め日を踏み外しやすくなります。
他社の光コラボへ移るときの3,300円は、開通日によって0円になります
enひかりから他社の光コラボへ事業者変更する場合、公式サイトの料金案内では承諾番号の払い出し手数料が3,300円と記載されています。
ただし重要事項説明書には続きがあります。2022年7月1日以降に開通した契約なら、この手数料は無料です。
回線をやめるだけなら、どちらにしても0円です。ここ3年ほどの間に申し込んだ方は、出ていく費用まで0円で済む計算になります。
開通日が2022年7月以降かどうかで、3,300円の有無が変わります。
締め日を踏まえた解約の進め方と、引越し時の扱いはこちらで解説しています。


enひかりが向く人・ドコモ光のままが得な人


enひかりが向いているのは、格安プランのスマホを使っていて、長期契約に縛られたくない人です。逆に家族でドコモのスマホを使っているなら、ドコモ光のほうが安くなります。
向いているのは、格安プランで縛られたくない人
enひかりの強みは、料金の安さそのものより「やめやすさ」にあります。工事費に残債が出ず、解約金もかからないためです。
【enひかりが向いている人】
- ahamo・povo・UQ mobileを使っている
- 転勤や引越しの予定があり、期間を決めずに使いたい
- キャッシュバックの受け取り手続きが面倒に感じる
- ルーターを自分で用意できる
最後の1つは見落とされがちです。enひかりにルーターのレンタルはなく、1ギガのプランでは自分で購入する必要があります。
家族でドコモのスマホを使うなら、セット割のあるドコモ光が安い
ドコモ光セット割は、対象プランのスマホ1回線につき最大1,210円が毎月引かれます。家族3回線なら、月3,630円です。
戸建ての月額差1,100円を、割引だけで軽く上回ります。この場合はenひかりに移るほど損をします。
| あなたの状況 | 安くなるのは |
|---|---|
| ahamo・povo・UQを使っている | enひかり |
| 家族でドコモのスマホ(セット割の対象プラン) | ドコモ光 |
| 期間を決めずに使いたい・引越しの予定がある | enひかり |
| 手続きを窓口にまかせて、特典も受け取りたい | ドコモ光 |
答えを決めるのはスマホの契約先です。回線の性能では決まりません。
ドコモ側が有利だと分かった方は、正規窓口のGMOとくとくBBで特典の条件を見比べておくと、判断材料がそろいます。新規・転用・事業者変更で申し込む方が対象です。
セット割で自分がいくら安くなるかは、こちらで確認できます。


いま使っているのがドコモ光で、enひかりへの乗り換えを考えている方は、こちらが出発点になります。


enひかり以外も含めて広く比べたい方は、こちらで主要な乗り換え先を整理しています。


enひかりのよくある質問
公式サイトで確認できた事実に絞って、迷いやすいところをまとめました。
Q. 読み方は? 運営しているのはどんな会社ですか
「エンひかり」と読みます。運営は株式会社縁人で、自社で風力発電所も持つ通信事業者です。
Q. アパート住まいなのに、戸建ての料金になることはありますか
あります。NTT東日本エリアでは4世帯未満、西日本エリアでは6世帯未満の集合住宅は、戸建ての料金が適用されます。
フレッツ光の設備が入っていない建物も同じ扱いです。集合住宅なら必ずマンション料金、とは限りません。
Q. ルーターはレンタルできますか
Wi-Fiルーター単体のレンタルはありません。ただし無線LAN機能付きのホームゲートウェイなら、月330円で借りられます。
ONUとVDSLモデムは無料で貸し出されます。10ギガのクロスは、10G対応ルーターを月550円で借りる形です。
買う場合と借りる場合の損得は、こちらで計算しています。


Q. 支払いの登録はいつまでに済ませるべきですか
開通案内が届いたら、すぐに済ませてください。登録が間に合わないと請求書払いになり、発行手数料220円が毎回かかります。
Q. enひかり電気だけを契約できますか
できません。enひかり電気は回線契約者向けのオプションです。
回線を解約したあと電気だけが残ると、月1,110円の追加料金が発生します。
申し込みは公式サイトのフォームから|2営業日以内に確認の電話が入ります
申し込みは、公式サイトのフォームに入力するだけです。送信後2営業日以内にカスタマーセンターから電話があり、そこで内容の確認と工事日の調整をします。
フレッツ光や他社の光コラボを使っている方は、先に承諾番号を取っておく必要があります。
承諾番号の有効期限は、発行日を含めて15日間です。






プランごとの月額も、工事費が0円になる条件も、申し込みページにそのまま書かれています。読み返しながら決められます。
申込みの手順と、フォームを送ったあとにやることはこちらで確認できます。


まとめ|enひかりは「安さの理由を説明できる」光回線です


enひかりの安さに、隠れた仕掛けはありません。あるのは、読み飛ばされがちな条件のほうです。
【申し込む前に押さえる4点】
- IPv6込みで比べると、最安はenひかりLite
- 工事費は0円で、途中解約しても残債が出ない
- 「勝手に割り」は申請しないと適用されない
- 解約は20日締め。日割りにはならない
















