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離れて暮らす高齢の親や祖父母と顔を見て話したいけれど、実家にWiFi環境がない――そんな悩みを抱えている方は少なくありません。実は、WiFiや固定のインターネット回線がなくても、携帯電話回線を使ってテレビ電話ができるサービスや機器が存在します。
この記事では、WiFi不要で利用できるテレビ電話の仕組みや、高齢者でも簡単に使えるおすすめのサービス、選び方のポイントまで詳しく解説します。親の見守りや介護にも役立つ情報をお届けしますので、ぜひ最後までご覧ください。
WiFiなしでもテレビ電話ができる仕組みと必要なもの
WiFi環境がなくてもテレビ電話が使える理由は、携帯電話回線(4G LTEや5G)を利用する仕組みにあります。スマートフォンと同じように、SIMカードを通じてモバイル回線でインターネットに接続し、映像や音声を送受信できるのです。
携帯回線(SIMカード)を使うテレビ電話の仕組み
WiFiなしで使えるテレビ電話サービスには、大きく分けて2つのタイプがあります。
- SIM内蔵型:端末本体にSIMカードが組み込まれており、購入後すぐに使える
- SIM契約型:タブレットやスマートフォンに、別途キャリアと契約したSIMカードを挿入して利用する
SIM内蔵型は設定が不要で、高齢者本人が操作する必要がほとんどないため、特におすすめです。一方、SIM契約型は汎用性が高く、LINEなどの一般的なアプリも利用可能です。
高齢者が使いやすい端末と通信契約のポイント
高齢者向けのテレビ電話サービスを選ぶ際は、以下のポイントを重視しましょう。
- 操作の簡単さ:ボタン一つで通話できる、自動応答機能があるなど
- 画面の見やすさ:大きな画面で相手の顔がはっきり見える
- 音声の聞きやすさ:音量調整が容易で、クリアな音質
- 通信契約の内容:月額料金にデータ通信費が含まれているか
特にSIM内蔵型のサービスは、通信契約も料金に含まれていることが多く、複雑な契約手続きが不要なため、機械操作が苦手な方でも安心して利用できます。
設定サポートがあると安心できる理由






WiFiなしで使えるテレビ電話サービスの多くは、初期設定のサポート体制が整っています。具体的には次のようなサポートが受けられます。
- 訪問設置サービス(スタッフが自宅まで来て設定)
- 電話やビデオ通話でのリモートサポート
- 設定済みの状態で端末を配送
- 24時間対応のカスタマーサポート
特に高齢者の親御さんのために契約する場合、家族が遠方に住んでいても安心して導入できるサポート体制があるかどうかは重要なポイントです。
WiFi不要で使える高齢者向けテレビ電話サービス3選
ここからは、WiFi環境がなくても利用できる、高齢者に特におすすめのテレビ電話サービスを3つ紹介します。それぞれ特徴や料金が異なるため、利用目的や家族の状況に合わせて選びましょう。
まごチャンネル:見るだけで親の様子を見守れる
まごチャンネルは、家族が送った写真や動画が自動的にテレビに表示される見守りサービスです。高齢者側はリモコンでテレビをつけるだけで、孫や家族の写真・動画を楽しむことができます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 月額料金 | 1,628円(税込) |
| 年額料金 | 16,500円(税込)※月換算約1,375円 |
| 初期費用 | 受信ボックス購入費(別途) |
| WiFi | 不要(SIM内蔵) |
| 通話機能 | なし(一方向の写真・動画配信) |
- 高齢者側の操作が極めて簡単(テレビをつけるだけ)
- SIM内蔵で工事やWiFi設定が一切不要
- 家族が好きなタイミングで写真や動画を送れる
- 離れて暮らす孫の成長を日常的に感じられる
ただし、双方向の会話はできないため、直接声を交わしたい場合には次に紹介するサービスの方が適しています。まごチャンネルは「見守り」と「日常的なつながり」を重視する方に最適です。
みまもりCUBE:声を届けられる双方向通話対応



みまもりCUBEは、株式会社ラムロックが提供する見守りカメラ機能付きのテレビ電話サービスです。SIMカードが本体に内蔵されており、WiFi環境がなくてもビデオ通話と見守りカメラの両方が利用可能です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 月額料金(1年プラン・大容量) | 5,940円(税込) |
| 月額料金(1年プラン・ライト) | 5,390円(税込) |
| 月額料金(短期プラン) | 7,920円(税込) |
| 初期費用 | 事務登録手数料 3,850円(税込) |
| WiFi | 不要(SIM内蔵・4G LTE対応) |
| 通話機能 | 簡易的な双方向会話が可能 |
- 家族側から映像を見ながら声をかけられる
- 高齢者の様子を24時間いつでも確認できる
- 介護や一人暮らしの親の安否確認に便利
- 1日の映像確認時間に応じてプランを選べる
LTE対応タブレット:LINEやビデオ通話アプリが使える
大手キャリア(docomo・au・SoftBank)が提供するLTE対応タブレットは、WiFiなしでもインターネットに接続でき、LINEやFaceTimeなどの一般的なビデオ通話アプリが利用できます。
| キャリア | 代表的な機種例 | 月額料金の目安 |
|---|---|---|
| docomo | dtab Compact d-52C など | データプラン3GB〜 ※プランによる |
| au | 各種タブレット | データプラン対応 |
| SoftBank | 各種タブレット | データ3GB 330円〜、50GB 4,202円など |
- LINEなど家族が普段使っているアプリでビデオ通話できる
- スマートフォンと同じ感覚で操作可能
- ビデオ通話以外にもメール、ウェブ閲覧、動画視聴など汎用性が高い
- キャリアのサポートが受けられる
ただし、タブレット操作に慣れていない高齢者の場合、使いこなすまでに時間がかかる可能性があります。家族が定期的にサポートできる環境であれば、非常に便利な選択肢です。
WiFiなしテレビ電話の選び方と比較ポイント
WiFi不要で使えるテレビ電話サービスは複数ありますが、高齢者の状況や家族のニーズによって最適なサービスは異なります。ここでは、サービスを選ぶ際の3つの重要なポイントを解説します。
操作の簡単さで選ぶ:「見るだけ」か「押すだけ」か
高齢者向けのテレビ電話サービスを選ぶ上で、最も重要なのは操作の簡単さです。機械操作が苦手な方でも無理なく使えるかどうかが、継続利用の鍵となります。
| 操作レベル | サービスタイプ | 向いている人 |
|---|---|---|
| 見るだけ | まごチャンネル | テレビのリモコン操作だけできればOK |
| 押すだけ | みまもりCUBE | 特定のボタンを押すなど最小限の操作が可能 |
| タッチ操作 | LTE対応タブレット | スマートフォン操作に慣れている、または学習意欲がある |






操作に不安がある場合は、より簡単な方を選ぶのが失敗しないコツです。無理に高機能なものを選んでも、結局使わなくなってしまっては意味がありません。
利用目的で選ぶ:見守り中心か会話重視か
テレビ電話サービスを導入する目的によっても、最適なサービスは変わってきます。
- 親の安否確認が主な目的
- 一人暮らしの高齢者が心配
- 介護が必要な家族の様子をチェックしたい
このような場合は、みまもりCUBEのようなカメラ機能付きサービスが適しています。24時間いつでも映像を確認でき、異変があればすぐに気づくことができます。
- 定期的に顔を見ながら会話したい
- 孫の顔を見せてあげたい
- 相談事やおしゃべりを楽しみたい
このような目的であれば、LTE対応タブレットでLINEなどのアプリを使った双方向ビデオ通話が最適です。自然な会話のキャッチボールができます。
料金・サポート体制・通信品質のバランスを見る
WiFiなしで使えるテレビ電話サービスを比較する際は、初期費用と月額料金だけでなく、サポート体制や通信の安定性も総合的に判断することが大切です。
| 比較項目 | チェックポイント |
|---|---|
| 料金 | 初期費用・月額料金・データ通信費が含まれているか |
| サポート | 訪問設置・電話サポート・操作説明の有無 |
| 通信品質 | 使用する回線(docomo・au・SoftBank)の電波状況 |
| 契約期間 | 最低利用期間・解約金の有無 |
特に料金面では、一見安く見えても別途必要な費用がないか確認しましょう。例えばLTE対応タブレットの場合、端末の購入費用とデータプランの料金が別々にかかるケースがあります。
導入前に知っておきたい注意点
WiFi不要のテレビ電話サービスは便利ですが、導入前に確認しておくべきポイントがあります。事前にチェックすることで、トラブルを未然に防ぎ、スムーズに利用開始できます。
携帯電波が届くエリアを確認
WiFi不要のテレビ電話サービスは携帯電話回線を利用するため、設置場所が携帯電波のエリア内である必要があります。
山間部や地下、建物の構造によっては電波が弱く、映像が途切れたり通話が不安定になる可能性があります。契約前に必ず電波状況を確認しましょう。
- 各キャリアの公式サイトでエリアマップをチェック
- 実際にその場所でスマートフォンの電波状況を確認
- サービス提供会社に事前相談(一部のサービスでは無料お試し期間あり)
特にみまもりCUBEなどのSIM内蔵型サービスは、使用する回線が決まっているため、その回線の電波が十分に届くかどうかが重要です。
家族側の設定・サポート体制を整える






WiFi不要のテレビ電話サービスの多くは、家族側もスマートフォンアプリのインストールや会員登録が必要です。
- 専用アプリのダウンロードと初期設定
- アカウント登録(メールアドレスなど)
- 高齢者側の端末との連携設定
- 写真や動画の送り方の確認
遠方に住んでいる場合でも、訪問設置サービスや電話サポートを利用すれば、専門スタッフが対応してくれるサービスもあります。別途料金がかかる場合もあるので、契約時に確認しましょう。
高齢者本人の理解と同意を大切にする
いくら家族が心配だからといって、本人に無断でカメラを設置するとプライバシーの侵害となり、信頼関係を損ねてしまう可能性があります。
- なぜテレビ電話や見守りサービスが必要なのか丁寧に説明する
- 本人の不安や心配事を聞き、解消する
- 可能であれば事前にデモや体験をしてもらう
- いつでも利用を中止できることを伝える
特に「カメラで常に見られている」ことに抵抗を感じる方もいます。その場合は、まごチャンネルのような一方向の写真・動画配信サービスから始めるのも良い方法です。
まとめ:WiFiなしでも高齢者とテレビ電話で安心コミュニケーション






WiFi環境がなくても、携帯電話回線を使ったテレビ電話サービスを利用すれば、高齢の親や祖父母と顔を見ながらコミュニケーションが取れます。
サービス選びのポイントまとめ
- まごチャンネル:機械操作が苦手な方、日常的なつながりを重視したい方
- みまもりCUBE:介護や一人暮らしの親の見守りが必要な方
- LTE対応タブレット:自然な会話を楽しみたい、スマートフォン操作に抵抗がない方
どのサービスも、高齢者の操作負担を減らし、家族がサポートしやすい工夫がされています。離れて暮らしていても「顔を見て話せる」安心感は、高齢者にとっても家族にとっても大きな心の支えになるでしょう。
導入前には電波状況の確認や、高齢者本人の同意を得ることを忘れずに。まずは無料お試し期間のあるサービスから始めてみるのもおすすめです。あなたとご家族に最適なテレビ電話サービスが見つかることを願っています。






